「健康」「人間関係」、そして「自己決定」。
幸福度を決定する要因は、この3つだという研究結果があるそうです。
「自己決定」・・・自分で人生の選択をできる。選択の自由がある。
これが幸福度を高めてくれるというのです。
毎日、仕事と家事をこなすのが精一杯で、選択の自由も自由時間もない。
それでも「今のままで十分幸せ」と、私は思っているのですけどね。

何を幸福と感じるかは人それぞれで、一般的な基準なんてないのでは?とも思うのですが。
幸福になろうとしなくても、もう十分幸福なのかもしれない。
幸福になろうとすればするほど、幸福であることに気づけなくなってしまうように思います。
ただ今回は、幸福をあえて主観から切り離して、ちょっと別の視点から考えます。
作家・橘玲さんは、ご自身の著書で「幸福な人生を合理的に設計する方法」を提案されています。
つまり、幸福度を高めるための近道はある、ということですね。
それはやっぱり知りたいところ。
幸福度ランキングで日本は47位
国連が行っている世界幸福度調査で、日本は、47位。
Σ( ̄ロ ̄lll)ガーン
1位は、6年連続でフィンランド。
北欧の5か国が、上位7位までを占めているそうです。
日本人の幸福度はそんなに低かったのか、と落胆してしまいますが、この調査、日本をはじめとしたアジア系の国民では、実際の幸福度よりも低く評価される傾向にあるのだそうです。
幸福度を決める要因は、国によって異なるということなのでしょう。
この調査では、幸福度を決定するものは次の6つの要因だとしています。
①一人当たりGDP
②困ったときに頼れる人がいるか
③健康寿命
④人生選択の自由
⑤寛大さ(寄付をしている)
⑥政府やビジネスに腐敗が蔓延していないこと
ここにも「健康」「人間関係」「自己決定(④の「人生選択の自由」)」が、幸福度決定の要因とされています。
このほかの要因としては、①の一人当たりGDP。
これはつまり、経済的に恵まれている国の人々は、幸福度が高いということ。納得ですね。
そして、⑤の寛大さ(寄付をしている)。
充実した人生を送る秘訣は「与えること」だと言いますから、これも納得の結果です。
ただ、寄付できるくらいの富を得ているとうことでもあるのでしょう。
ならば、④の人生選択の自由も、十分な富を得ることで可能になることが多いように思います。
例えば列車に乗るとき、普通車かグリーン車かを選択する自由は私にはありません。
(金額を考えれば、普通車を選ぶしかありません。)
でも富裕層の方々は、迷わずグリーン車を選択できるでしょう。
こうしてみると、幸福度を高める「自己決定」という要因は、「お金があること」と強く結びついているということでしょうか。

お金で買えるうち、最も価値あるもの
ところでたくさんお金があったら、そのお金で最も手に入れたいものは何でしょう。
マイホーム、車、別荘、それとも海外旅行をするとか・・・
「父が娘に伝える自由に生きるための30の投資の教え」(著者:ジェイエル・コリンズ)によれば、お金で買える最も価値のあるものは、「自由」なのだとか。
この本では「お金があれば自由が手に入る=幸福度を高めてくれる」ということが、たびたび強調されています。
節約とインデックス投資で富を築き、自由と幸福を手に入れたという、著者ご自身の経験談が書かれてあって、読み物としては面白いですし、特に若い方が読むと、資産形成を真剣に考えるきっかけになるかも。
ただ、これはアメリカ人の発想であって、日本人、特に私のような働くシニアの価値観とは少し違うな~という印象を受けました。
自由の国・アメリカだからでしょうか、自由であることを賛美しすぎているように思います。
アメリカに限らず最近の日本でも、会社に雇われて働くことを「会社に縛られて働く」という、負のイメージが誇張されるような言い方をする風潮があり、ネット上にはフリーランスや副業を薦めるWebサイトもたくさんあります。
確かに時間も働く場所も拘束され、サービス残業、努力が評価されない理不尽さなど、雇われて働くデメリットはあるでしょう。
でも私のように、突出した能力もスキルもない平凡な人間にとっては、働いて毎月一定額のお給料をもらえる安心感は、捨てがたいものがあります。
それに、コミュ下手な私が人間関係をうまくやっていくために脳をフル回転させるのも、会社に行けば誰かと話すことが必然であるからこそ。
会社員であることで成長できた面もあるのです。
この年齢になって自分が成長できると思えるのは、幸せだなと思います。
私にとっては自由=幸福ではないのかもしれません。
が、しかし!
十分な富があれば、働く、働かない、どちらを選択しても良いわけです。
例えば給料が安くても、負担の少ない仕事を選択することも、もちろんできるわけで。
経済的に余裕が無ければ、給料が高いけど負担が大きい仕事を選ぶしかないかもしれません。
グリーン車に乗りたくても、普通車の自由席を選ぶしかないのです。
お金があれば幸福になれるわけでは、もちろんありません(逆に、人生を破綻させてしまう人もいます)し、お金が無くても幸福な人はたくさんいますが、やはりお金があることが、幸福度を高めるための近道であることは真実のようです。
そう考えると、平凡な人間が今よりも幸福度を高めるためには
①昇給のある会社で、誠実に働く(=なるべく収入を増やす)こと。
②倹約をして支出を減らし、生活をシンプルにすること。
③リスクの低い投資で資産を増やすこと。
この3つが、平凡ですが王道、といえるのではないでしょうか。
橘玲さんの著書「シンプルで合理的な人生設計」に、こんな一文があります。
(私が好きな一文です。)
「さまざまな研究が示すのは、「未来の自分にやさしくする」と長期的にはよい結果になることだ。
短期的な幸福より長期的な幸福を重視したほうが、人生をトータルで見たときの効用は大きくなる。」
あくせく働き、節約と倹約にはげむ生活は一見地味で、つまらない人生だと思う方もいるかもしれませんが、平凡な人間が富を築くには最も確かな方法で、未来の自分に幸福をもたらしてくれるはず。
さて、明日からまた、がんばりますかー(^^)/
最後までお読みいただき、ありがとうございました。