定年後の資金を投資で増やすという選択。
投資歴1年の私が経験した貴重な投資体験と、投資について私が考えたことを書きます。
ところでシニアの皆さんは、投資したことありますか?
定年後の資金を増やす方法
前回のブログ記事「定年後の資金計画①〈一時的な出費〉」では、定年後の一時的な出費について書きました。
※前回の記事はこちら。
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定年後の資金計画①〈一時的な出費への備え〉
定年後も様々なライフイベントがあり、思わぬ出費が重なるかもしれません。
そのときになって慌てないように、将来の一時的な出費がいくらかかるのか試算してみると、我が家の場合でトータル1,900万円くらいという結果でした。
予想以上にかかることに驚き、そして我が家の資金計画を再考することに。
投資をはじめたきっかけ
以前の私は、お金を投資で増やすことに関心がありませんでした。
投資を始めることにしたのは、定年延長がきっかけです。
私は入社当時から、会社の団体積立年金保険(拠出型企業年金保険)に加入し、給料天引きでコツコツ積み立てていました。
配当金(年間)も、最近では給料1か月分程度あり銀行口座に入れておくよりお得だし、これを終身年金で受け取れば老後も安心だと思っていたのです。
ところが、定年が60歳から65歳に延長され、終身年金の受給開始年齢も60歳から65歳へと5年先送りになったわけです。
ところで公的年金では、5年の支給繰下げで年金額が42%増えます。
そこで、わが社の積立年金は今提示されている年金受取額よりどれくらい増えるのだろうと保険会社に聞いたところ
「年金原資が同じであれば年金受取額も今と同じです。でも運用期間が5年間長くなりますので年金原資が増やせます」とのこと。
この保険の予定利率で5年間運用した場合、増えるのは6~7%。
公的年金の42%と比べても少ないのはもちろんですが、それ以上に腑に落ちなかったのが、定年延長で受給開始が5年も延ばされる(=年金を受け取れる期間が5年も短くなる)のに、この保険制度の見直しが全く行われないこと。
そこがどうしても納得できません。
そこでこの保険の積立金を少しずつ払い出して、投資に回すことにしたのです。
数百万円あった含み益が一気にマイナスへ!Σ( ̄ロ ̄lll)ガーン
投資を始めるにあたっては色々な投資本を読んで勉強し、リスクを覚悟したうえで始めました。
始めたばかりの頃はもうドキドキしながら、数種類の投資信託を購入しました。
新NISAスタートの3か月前のことです。
始めてみると順調すぎるくらいに利益が出て、半年後の含み益は15%を超え、数百万円に。
一晩で給料1か月分の利益が出たこともありました。
そして、7月末の歴史的な株価暴落。Σ( ̄ロ ̄lll)ガーン
数百万円の含み益はあっという間に消えてなくなり、マイナスとなったのでした。
「もっと早く売って、利益確定しておけば・・・」と悔やんでも遅し。
でも株価が上がっているときって、なぜか買いたくなるものなんですよ~。
数日間は証券口座の数字を見る気にもなれませんでしたが、これでは悪循環に陥ってしまうと思い、気を取り直して値下がりした投資信託を再び少しずつ購入。
残念ながら株価は今も上がる気配がありませんが、含み益は2%ほどになり、マイナスからはとりあえずは脱出しました。
でもまたいつマイナスになるかと、今もヒヤヒヤです(-_-;)
貯蓄は最強!
投資を始めて1年が経ち、株価の高騰と暴落という貴重な経験をしました。
そんな私が今、投資についていえること。
①投資は実力より運に左右される
先のことは本当にわかりません。高騰すればみんな儲かるし、暴落すれば資産を減らします。
自分の実力だけでコントロールできるものではないです。
②リスクはあるけどリターンも大きい
比較的若くしてFIREした方は、皆さん投資で資産を増やしていますね。
時間をかけられれば貯蓄よりもはるかに高いリターンを得られる可能性があります。
③リスク許容度を必ず確認
投資を始める前には必ず、どれだけの損失まで許容できるかを確認しておくことが大切ですね。
投資信託の場合では、資産が1年間で最悪3分の2になることもあると考え投資額を決めると良いそうです。
④目的があるお金は貯蓄で備える
使い道が決まっているお金は貯蓄で確実に増やすべきですね。
投資は不確実なものです。
⑤貯蓄は最強!
「目的のない貯金は最大の価値を生む。貯金があれば、待つべきときはじっと待てる。チャンスがきたら飛びつくこともできる」※
「上げ相場で現金を持ちたがる人はいない。多くのリターンを逃していると痛感するからだ。
だが、もしその現金を保有しているおかげで、下げ相場でも株を売らずに済んだとしたらその現金から得られる実質的リターンは何倍にもなる」※
※「サイコロジー・オブ・マネー」(著者:モーガン・ハウセルさん)より引用しました。
投資はやったほうがいいのか。やめておくべきか。
結局、投資をやるべきかやらないべきかは、その人の状況しだいで決まるのだと思います。
リスク許容度や投資の目的、運用できる期間によっては投資より貯蓄のほうが良い場合もあります。
下げ相場だけど現金が必要だから売るしかない、という状況だけはできれば避けたい。
こういう状況をよく考慮したうえでないと、投資をすすめるなんてとてもできません。
私自身はリスクも覚悟のうえで投資をしていますが、どれくらいリスクをとれるのかは人によって全く違いますからね。
ただ銀行の預貯金では資金を増やすことができないのは事実。
資金を少しずつでも増やしたい場合には、投資のことを勉強してから余裕資金を投資して運用してみるのも、有効な選択肢の1つだと思います。
特にシニアの方は大切な老後資金を投資に回すことになると思うので、小額から少しずつ始めるのが安心です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。