休日出勤した日、退職した先輩が会社に立ち寄ってくれて、久しぶりに近況を聞かせてもらいました。
先輩は62才の男性でシングル。
定年退職まで数年を残して、元気なうちに好きなことを楽しみたいからと、60才で退職。
今は短期のアルバイトをしていますが、65才で年金を受け取れるようになったら完全にリタイアするつもりとのこと。
経済的な不安はなく、好きなことをやりたいという気持ちもわかるけど、完全に仕事をやめなくてもいいのにな。
仕事を続けながら趣味も楽しむ、という選択肢もあったのでは。

しかし先輩の話を聞くと、それなりの事情もあったのでした。
先輩は年を重ねるにつれ、仕事の責任が強いプレッシャーとなり眠れなくなることもあったのだそうです。
そんなプレッシャーから解放されたくて、早期退職を選んだのだとか。
とても真面目で誠実な人柄の先輩だからこそ、大きなストレスを抱えてしまったのでしょう。
どんな仕事も責任を伴うものだけど、その責任の重圧に耐えられなくなったら仕事から逃げたくなるのもわかります。
そうなってしまったら(そうなる前に)、一旦仕事から離れてとにかく休むことが最優先ですね。
心が弱っていることに気がつけず、もっと悪い状態になるまで頑張ってしまう人って意外と多いのではないでしょうか。
だから先輩がそこで退職という道を選べたのは、良かったのかも。
でも、完全にリタイアすることもないと思うのです。
よほど仕事以外に人と繋がるネットワークを持っているのでないかぎり、安易に仕事を手放さない方がいい。
年を重ねれば、人は少しずつ色々なものを失ってしまうもの。
子どもは親から巣立っていくし、自分の親や身近な大切な人とも、いずれお別れするときがくる。
自分自身の体力や気力も衰えてくる。
人生の後半は誰もが、孤独感や喪失感と向き合わなくてはならなくなるのです。
でも仕事は、そんな孤独感や喪失感を埋めてくれるものではないでしょうか。
仕事を通じて色々な出会いがあるし、会話をする必然性も生まれる。
家の中に引きこもっていたら、ほぼ夫以外の誰とも話さない人生が待っているかと思うと、働くことのメリットがいかに大きいかわかります。
それに仕事で脳をフル回転させれば脳トレ、ボケ防止にもなる。
仕事の責任はもちろんプレッシャーになるけど、自分が必要とされている証だと思えばやりがい・生きがいを感じられる。
シニアにとっては、「自分が必要とされている、誰かの役に立っている」と思えることが生きるうえでの大きな力になるはず。
お給料がもらえれば経済的な不安から解放されますから、心の平穏にもつながります。
これだけのメリットがあるものを手放すなんて、それはもったいない。
だから私は、老化現象で忘れっぽくなってミスが増えて周囲から煙たがれても、図々しく職場に居座るぞと思っています。
だって老化現象なんだからしょうがないんです。
そんなふうに、自分で自分の老いを受け入れ許してあげることが、長く働き続けるコツだと思いませんか。
「若い頃のようにできない。」
「自分はだめ。」
そんなふうに自分を責める必要なんて全くないと思います。
今の日本では、シニアが働くことは社会的に求められているのですから。
堂々と、そして謙虚に、働きましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました、